はじめに
カーボンニュートラルとは?
カーボンニュートラルとは、「二酸化炭素(CO₂)の排出量を実質ゼロにすること」を指します。これは、排出されたCO₂を同量削減・吸収することで、地球全体のCO₂バランスを均衡させる考え方です。
地球温暖化の抑制に向けて、世界各国が2050年までのカーボンニュートラル達成を目指しています。日本においても、政府や企業だけでなく、個人や住宅分野における取り組みが求められています。その中でも特に注目されているのが、マンションの省エネ改修です。
マンションのカーボンニュートラル化に向けた改修とは?
建築物は、エネルギー消費量やCO₂排出量の大きな要因となっています。特にマンションにおける建具(窓・玄関ドア)や外断熱は、断熱性能や気密性能に直接関与することから、省エネ性能に大きく影響を及ぼします。そのため、これらの改修を適切に行うことで、冷暖房効率を向上させ、エネルギー使用量の削減が可能となります。結果として、光熱費の低減や居住環境の向上とともに、CO₂排出量の削減につながります。以下では、具体的な改修方法とそのメリットについて解説します。
① 建具改修(窓・玄関ドアの交換)による省エネ効果の向上
築年数の経過したマンションでは、窓やドアの断熱性能が低く、室内の熱が逃げやすい状態にあります。そのため、以下のような改修を行うことで省エネ効果を高めることが可能です。
【主な改修方法】
- 高断熱サッシや複層ガラスへの交換 → 断熱性能を向上させ、冷暖房効率を改善
- 気密性の高い玄関ドアの設置 → 外気の影響を抑え、室温を安定化
【主なメリット】
✔ 冷暖房の使用量を抑制し、光熱費負担を軽減
✔ エネルギー消費量を抑え、CO₂排出量を削減
✔ 建具廻りの結露発生を抑制し、カビやダニの発生リスクを軽減
② 外断熱改修による建物全体の省エネ化
外断熱改修とは、建物の外側に断熱材を取り付けることで、建物全体を断熱材で覆うことにより、外気の影響を低減する工法です。断熱性能が低く、室温の変動が大きいため、外断熱の導入が有効です。
外断熱改修について、もっと詳しい情報を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
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外壁塗装と外断熱、どちらを選ぶべき?目的・コスト・効果を徹底比較!
【主なメリット】
✔ 冷暖房の使用量を抑制し、光熱費負担を軽減
✔ 外壁の劣化を抑え、建物の寿命を延ばす
✔ 通年を通じて快適な室温を維持し、居住環境を向上