はじめに
マンションにお住まいの皆様、こんにちは。
マンションは多くの住民がひとつの建物で暮らし、共用の設備や空間を共有しながら生活する住まいです。そのため、外壁や廊下、エントランス、屋上といった共用部分の改修工事を行う際には、住民全体の理解と協力が欠かせません。しかし実際には「なかなか話がまとまらない」「一部の反対意見で計画が進まない」といった悩みを耳にすることも少なくありません。
そこで今回は、スムーズに共用部改修工事を進めるために、どのように住民の合意形成を図っていくべきか、その具体的なポイントをご紹介します。
マンション改修専科では、マンション共有部改修の実績が多数あります。
是非、一度ご相談ください。
なぜ住民合意形成が重要なのか?
共用部の改修工事は、マンション全体の資産価値や快適性、安全性を保つうえで欠かせないものですが、その費用には基本的に、住民から徴収している修繕積立金が充てられます。つまり、すべての住民が出し合ったお金を使って行う工事だからこそ、使い道や工事の必要性について、住民全体の理解と合意を得ることが非常に重要です。さらに、工事期間中の騒音など日常生活への影響も避けられないため、事前に丁寧な説明と情報共有を行い、住民全体の合意を得ることが、計画を円滑に進めるために重要です。
合意形成をスムーズに進めるためのポイント
1.情報共有を徹底する
まずは改修工事の必要性や目的、内容、費用について、情報共有を徹底することが大切です。説明不足や誤解が不安や反対意見を生む原因になりかねません。
- 回覧板や掲示板、マンション内ポータルサイトなど複数の手段を活用し、計画の概要を共有する
- 定期的に説明会を開催し、直接質問や意見を受け付ける機会を設ける
2.専門家の協力を得る
工事内容や費用、スケジュールの説明は、専門的な知識が求められる場面も多いため、管理会社や施工業者、設計コンサルタントの力を借りるのも有効です。プロの第三者的な説明は説得力が増し、改修工事に対する納得度も高まります。
3.住民の意見を取り入れる姿勢を示す
計画を進めるにあたり、住民の声を反映することも重要です。アンケート調査を実施したり、意見交換会を開いたりすることで、「自分たちのマンションを自分たちで良くしていく」という意識が芽生え、協力的な空気が生まれます。
4.工事による影響と対策を明確にする
改修工事では、騒音・振動・異臭・搬入出車両の往来など、住民の生活に直接影響を与える場面が少なくありません。こうした生活への影響は、住民が最も気にするポイントでもあります。そこで、具体的な影響内容とその対策について、事前にわかりやすく丁寧に説明することで、不安を軽減し、協力を得やすくなります。