はじめに
1. 工事スケジュールと工程の確認
大規模修繕工事は、足場設置・外壁洗浄・防水・塗装などの工程を数か月かけて実施します。配布される工事スケジュール表は必ず確認し、ベランダの立ち入り制限や窓の開閉制限がある日程は、洗濯物の取り込みや換気のタイミングに影響するため、事前に把握しておきましょう。また、天候や作業進行状況により、予定が変更になる場合もあるため、掲示板やメール、アプリ等で最新情報をこまめに確認しましょう。
2. 騒音・振動・臭気への理解と対策
大規模修繕工事では、足場設置、高圧洗浄、斫り(はつり)作業、金物取り付け、コーキング打替え、塗装作業など、さまざまな工事音や臭いが生じます。特に在宅時間が長い方はストレスを感じる場面も想定されるため、以下のような対策がおすすめです。
【対策例】
- イヤホンや耳栓、テレビ・音楽などの活用で工事音を軽減
- 工事スケジュールを確認し、図書館・カフェなど外出計画を立てる
- 塗装作業中は換気のタイミングに注意し、臭気の室内侵入を防ぐ
※体調に影響がある場合は、早めに工事関係者へ相談しましょう。
3. プライバシー対策と作業員への配慮
足場設置後は、作業員が外壁沿いを移動する場面があります。作業員もマナーを守って作業しますが、カーテンやシェードの利用でストレスを軽減できます。
【対策例】
- 遮光・遮像カーテンの活用
- 作業時間中(主に8:30~17:30)の窓開放を控える
- 家族に高齢者・お子様がいる場合は、予期せぬ接近に驚かないよう事前説明をする
4. ベランダ利用の制限
バルコニー側の工事(防水・塗装など)期間中は、洗濯物の外干しが制限される場合があります。また、網戸や物干し金具の取り外しが必要な場合もあるため、日程の確認を必ず行いましょう。加えて、ベランダの利用制限期間中は、室内干し用の器具や乾燥機などの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
5. 住民間の協力体制とマナー
大規模修繕工事は、マンション全体のプロジェクトです。準備不足や非協力的な住戸が一つでもあると、全体工程に遅れが生じる場合や、他の住民への迷惑につながることもあります。掲示板の確認、連絡帳の記入、アンケートや調査書への協力や作業員へのあいさつや簡単な声かけなどが、トラブル防止と信頼構築につながります。