はじめに
防犯対策① 窓の鍵の確認と補強
多くのマンションでは、窓に標準的なクレセント錠が付いていますが、実はこの鍵だけでは十分な防犯対策とは言えません。窓の防犯性能を高めるためには、次の対策を施すことをおすすめします。
1.補助錠の追加
クレセント錠に加え、窓の上下に補助錠を取り付けることで、窓の固定力が増し、窓の開閉が困難になります。二重、三重に施錠することで侵入のリスクが大幅に減少します。
2.防犯フィルムの貼り付け
ガラスを割って侵入する手口を防ぐため、防犯フィルムを窓ガラスに貼り付けるのも効果的です。防犯フィルムは厚みがあるため、窓ガラスを割れにくくするだけでなく、割れた際に飛散を防ぎ、侵入までの時間を大幅に稼ぐことができます。
3.内側からの鍵追加
窓枠やクレセント錠の近くに補助的な内鍵を取り付けることで、窓を少しでも開けようとすると内側の鍵が引っかかり、スムーズに開かないようになります。
防犯対策② 「見せる防犯」で抑止力を高める
空き巣は短時間で侵入しやすい場所を狙いますが、「ここは防犯対策がされている」とわかるだけで侵入をあきらめることが多いため、次の対策も効果的です。
1.防犯ステッカーを貼る
窓の外側に「防犯カメラ作動中」「防犯ガラス使用」などのステッカーを貼ることで、心理的な抑止力を高めます。防犯フィルムを貼った場合も「防犯フィルム施工済」のステッカーを貼ると効果がより増します。
2.センサーライトの設置
バルコニーや玄関側の窓の近くに、人感センサー付きのライトを設置することで、侵入者が近づいたときに自動でライトが点灯し、暗がりを避ける空き巣にとっては非常に効果的な抑止力となります。
防犯対策③ 外出中も「人の気配」を残す工夫
長期の不在が分かると空き巣のターゲットになりやすいため、外出中も「誰かがいるような」気配を残す工夫を取り入れましょう。
1.タイマー付きライトで在宅の雰囲気を演出
部屋の照明をタイマーで制御し、夜間に一定時間だけライトがつくように設定すると、不在であっても在宅しているかのように見せられます。また、テレビやラジオもタイマーでオン・オフできるようにしておくと、生活音があるように見せかけることができます。
2.郵便物の管理
ポストが郵便物で溢れると、不在が一目でわかってしまいます。不在期間中は、近隣の方や管理人に郵便の回収を依頼したり、郵便局に不在届を提出するのも良いでしょう。また、ポストにはしっかりと鍵をかけ、チラシなどが溜まらないように注意しましょう。
防犯対策④ マンション全体の防犯意識を高める
マンションの防犯対策は個人の努力だけでは不十分な場合が多く、共用部分のセキュリティ強化も重要です。マンションの住民全体で防犯意識を共有し、対策を取ることで空き巣のリスクをより減らせます。
1.管理会社や管理組合への要望を挙げる
エントランスやエレベーターに防犯カメラがあるか、または十分なセキュリティ対策がなされているか確認し、不足している場合は設置の要望を挙げることも有効です。特にマンションのエントランスや廊下が暗い場合は、センサーライトや監視カメラの設置が効果的です。
2.近隣との連携
お互いの異変に気づけるよう、近隣住民とも協力体制を築いておくと安心です。不在時に気をつけて見回りしてもらえるよう、簡単な挨拶やコミュニケーションを日頃から取っておくのも大切です。